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あけましておめでとうございます。

 投稿者:川井 浩  投稿日:2018年 1月 1日(月)08時40分4秒
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  個人的には、まずは、年を越せたことがおめでたい、というところではありますが、私の住む千葉県柏市はまずは雲も風もない快晴の初日の出を拝めて、風が無いせいですが、うすぼんやりと富士山も眺められて、お正月気分にぴったりの日よりがお目でたいです。
皆様によって、すばらしい一年でありますようにお祈りします。

さて、アコーディオンについては日々新しいことが起きるわけではありませんが、最近、あらためて感じていることは、ときどき耳にする「昔のアコーディオンは良く鳴った」、「昔のアコーディオンは良かった」ということばについて改めて検証する必要があるかもしれないということです。

例えば昔の(戦前の)Hohnerは良く鳴った、なんて話は、私が以前ドイツに住んでいるときに何度か聞いたことがある話ですが、その背景としては、一時、Hohnerの自社製リードには当時最高級品といわれたSweden鋼が使用されていたという話があります。
その当時、Hohnerの自社製リードに使用されたという、そのSweden鋼というのがどの程度のグレードのものか詳細はわかりませんが、Sweden鋼については概略を中学校の時にならったこともあり、不純物の少ない高硬度の鋼として名をはせていた鋼材です。
当時、そのような高硬度なSteelを使用したリードを使用していたアコーディオンはほかにもあったのだろうと思いますが、おそらく、高級機に限られていたことでしょう。
硬いだけでなく、いつまでも摩耗せず、しなやかでもある、日本刀のようなリード、となれば、いわば、1本で何十万円もする包丁と、そうでない一般の鋼材をつかった、いわばスーパーで、1本1000円で売っている包丁とは切れ味も、研ぐ回数も、まったくことなることを思えば、それは想像に難くないと思います。 硬くてしなやか、であることが、ピアニッシモからフォルティッシモまでの広いダイナミックレンジを提供する最大の条件であることは間違いないと思われます。
現在のイタリア製リードのハンドメードリードにはおそらくこのような高硬度な鋼材が使用されているのだと思いますが、当時のSweden鋼と比べてどうなのか、あるいは、現在のハンドメードリードにもSweden鋼が使用されているのか、あるいは、Made in Swedenではなくとも同程度のものがイタリアやその他の地域でも製造さていてそれを使用しているのか、そこまでの追及はまだできておりません。

素材が硬ければ、それを加工するにもそれに対応した製造設備が必要になります。 一般的な、マシンリードといわれるいわば普及品のリードは幅10㎝前後の鋼材のホットコイルを音程ごとの長さに切断し、粗研磨ののち、そこから、一度に10枚-20枚程度のリードの素材を型で打ち抜きますが、これは鋼材が柔らかいからできることで、Hand Made Reedの場合は材料となる鋼材のホットコイルがそもそも1㎝ほどの幅しかなく、型抜き加工時には、1工程で1本のリードしか型で打ち抜きできません。 おそらくこれは材料の鋼材自体の硬度が高いので、10本-20本をまとめて打ち抜くには、相当規模の製造設備が必要となるか、抜型そのものの消耗やコストが割に合わないために行われないのではないかと想像します。

このリードの素材、加工の手間、などが、高級リードの性能とコストに基本的にもっとも多くかかわっているものと思われます。

ところで、そんな高級機でも、新しいうちは、「まだ硬い」、プロが毎日3-4時間以上、弾き続けて、半年から1年すると本来の音色になる、とは、18歳でイタリアのアココンテストで優勝した、現在のScadalli社のオーナー社長でもあるMirco Patalini氏の言葉ですが、確かに、新品の高級機を弾いてみると期待したほどの音量が出ない気がする。 大きな音がでないわけではないが、蛇腹をそうとう引っ張らないと大きな音が出ない。 これは、そのリードが徐々に金属疲労を起こして、しなやかさが加わってきて、初めて本来の、あるいは、ベストな状態のリードになる、という説明をどのメーカーからも受けています。

ただ、最近感じていることは、このしなやかさは、どうも、蛇腹のしなやかさとも関連しているのではないかと感じています。 つまり、丈夫で硬い紙と皮で作られた蛇腹も新しいうちは伸び縮みさせるためには、力が必要で、それが伸縮を繰り返すうちに徐々に柔軟性を帯びてきて、開閉に対する抵抗力が減衰するために、使い込んだアコーディオンの蛇腹のほうが弾きやすい、つまり、同じ腕の力であれば、より大きな音が出しやすい、ということにつながっているように思われます。

実際に、私のところには、私の好きなHohner Lucia VI Pの中古・レストア機が数台ありますが、一台一台弾き心地が異なります。 より使用感のある、いわば見栄えの落ちるLuciaのほうがよりよく鳴ってくれます。 これは何を意味しているのか? つまり、同じモデルでも、古いほうが良くなる、ということばにもつながってくるわけです。

ほかにも、私のScandalliの50年以上前の小型アコなどはいわば普及品で、それも相当に使用感のあるアコーディオンをレストアして弾いていますが、これが軽くて、弾くのもとても楽、リードもそんな高級リードが使用されているとは思えないものの、疲れずに、楽に、結構音量もでて、楽しく弾き続けることができます。これはその「古さ」との関係があるのではないか、もしかしら当時の材料は良かったのかもしれないというロマンは残したいと思いますが。

「良く鳴るアコを探している」というお客様がいらっしゃいます。 その良く鳴る、鳴らない、という判断をするときに、長年使用してきたご自身のアコと、新品のアコを比較するときに、新しいアコにはそんな具合で、まだ本来の音になっていないということ、将来もっとすてきなアコになることを「予想」して比較するという難しい課題が残ります。
 
 
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