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  • リード調律のための小道具

  • 投稿者:川井 浩
  • 投稿日:2017年 2月23日(木)15時22分29秒
 
まずもっとも大事なリードの調律ですが、リードブロックに取りつけたままでやる方法と、リードブロックから外してやる方法があります。 後者のほうが効率がよいばあいもありますが、リードフレーム単体でどうやってリードを鳴らすのかという基本的命題に直面します。 これは蛇腹だけをどこからか持ってきて、まぁ、最悪、この2台のうちの1台の蛇腹を使うことも可能性がないわけではありませんが、それをフイゴ代わりにして、リード一枚分だけの空気をだすような穴をあけたところにリードを当てて鳴らすということになりますが、こんな小道具をつくるだけでもかなりの木工技術が必要です。 一度作ってしまえば、後々便利ですが。。。
リードブロックに取りつけたままで調律する場合は、アコに蛇腹がついたままで、鳴らせばいいのでその他の小道具の製作は不要ですが、毎回蛇腹を開けて、アコの中のリードを調整してはまたアコを絞めて調律するという作業が必要です。
アコを蛇腹から切り離した状態で、空気を送れるようにすればよいわけですが、その場合は疑似的な蛇腹を制作する必要もありますね。
アコの形のままで調律することももちろん可能ですが、毎回、分解・組み立てを繰り返すうちに、ピンホールががばがばになってしまったり、分解・組み立てだけでも相当な時間のロスとなるので、あまり実用的ではありません。
ご自身の単位時間当たりの労賃を例えば、一時間当たり1000円で見積もったとしても、リードの調律だけで、1つの音を完了するまでに30分かかるとして、500円。 34鍵、2列のリード、押し弾きのリードでx2、プラスベースのリードが加われば、100-200のリードの調律をしようとすると、リードの調律だけでも5万円から10万円かかる計算になります。 それにバルブ貼り、空気弁張替え、クリーニング、蝋付け、などの作業の部材と時間を計算すると合計で8万円から15万円のコストになるかもしれません。 で、ご自身の労働単位コストを2000円と見積もれば15-25万円のコストということになります。
で、出来上がったアコの価値はというと、おそらく、数万円もかなり下の方で、良くて、3-4万円。 で、20万円も出せば、むしろもっといいグレードの新品アコが買える、となると、分解・組み立てそのものが趣味である、と言いきれる、言いきり続ける自信があれば、経済的に折り合うものの、純粋に経済的な計算からすると、むしろ別の道もあるかもしれないという考えが、作業中に浮かんでくることは予想に固くありません。
それだけの時間をかけるなら、アコの練習に使ったり、好きな曲を弾いて楽しむ方がいいかも、という考えが襲ってくるかもしれません。それを払いのけて、このアコのレストアを完成することができればご自身への勲章という価値が付加され、市場価格はどうであれ、自分にとってはダイヤモンド、といえるアコになることでしょう。
で、なによりもその技術、知識、経験は何物にも代えられない宝物になります。
そのまさにアコ修理修行という荒修行に向かわれるNakanakaさんの修理修行レポートを楽しみにしております。